【物流日記】世界最大級の注目を集めるインドの物流事情

【物流日記】世界最大級の注目を集めるインドの物流事情

国内の物流業界の課題として、少子高齢化の影響による慢性的なドライバー不足や環境問題が挙げられます。
機械化やデジタル化によって物流の在り方を変革する物流DXや車両から排出されるCO2削減を目的とした脱炭素社会への取り組みに力を入れています。
また2020年以降は新型コロナウイルス感染症の流行に伴う衛生管理の徹底や、輸送量の増加、燃料費の高騰など、物流業界を取り巻く環境は大きく変化し影響を受けています。

日本国内だけでなく、国や地域によって物流における課題やそれに対する取り組みは様々ですが、その国の特徴を活かし物流市場を拡大させている国も存在します。
物流市場において世界的にも最大級の注目を集めているのがインドです。
中国に続く第二の巨大マーケットとして拡大を続けており、その成長率は中国を大きく上回っています。
今回はインドの物流事情と注目を集める理由、日本企業との関係性にフォーカスしました。
また、日本で働くインド人の方からのオススメグルメもご紹介していただけたので是非ご覧ください!

■インドの物流市場の可能性

インドに世界が注目する理由として、広大な国土と膨大な人口を抱えていることから急速な経済成長に伴い消費大国になりつつあることが挙げられます。
インドの急速な発展により、インドの物流市場規模の拡大に繋がりました。
インドの物流市場規模は2018年に1,600億米ドルに達し、およそ2,200万人の雇用の創出にも繋がり今後年平均成長率 16% で推移すると言われています。

また、インドの総人口は2019年時点で13.6億人と中国に次ぐ世界第2位となっており、その人口構成は、2020年時点の平均年齢(中央値)が28.4歳と、生産や消費の担い手である生産年齢人口(15歳から64歳までの人口)は2050年頃まで増加すると予想されています。

■インドの物流市場が成長している要因

インド人の人口が中国を超えていずれ世界一になることは明らかで、インドの急速な人口増加が物流市場の拡大に大きく影響していると考えられます。
物流市場拡大に大きく関わっているのが、EC市場とコールドチェーンです。

・EC市場の拡大
インド政府、商工省傘下のIndia Brand Equity Foundation (IBEF)が2020年6月に発表したレポートによると、インドにおけるEC市場は2018年の市場規模は500億ドルに達し、さらに、2026年には2,000億ドル規模に成長すると予測されている。
物流市場の拡大の理由として、人口増加に伴いインターネット利用者数も増加し、同時にEC市場も大きく伸びていることがわかります。

・コールドチェーンの拡大
物流市場の拡大に関わるもう1つの要因がコールドチェーンの発達です。
インドでは急速な人口増加に伴い、「食の流通」が課題として上がりました。
たくさんの人に必要な食品を供給するためには、コールドチェーンの発達が重要になります。
コールドチェーンは、ものが作られてから消費者の手に届くまで、一貫して所定の低温度を保ったまま流通させる手法のことをいい、インドのコールドチェーン市場は2017年に2,480億ルピー(35億6,400万ドル)でした。
コールドチェーン市場の成長が大きいことも、物流全体の市場規模を拡大させている要因になっています。

■インド物流の課題

急速な成長を見せるインドの物流ですが、課題もあります。

インドには6つの巨大経済圏があり、鉄道輸送または道路輸送で結ばれています。
しかし、広大な国土を結ぶ、こうした輸送経路や荷受けの体制に課題があり、物流コストを増大させています。
主に経済圏を結ぶ幹線道路は整備が進んではいますが、良い状態とはいえず渋滞も頻発し、鉄道輸送に関しても旅客列車との併用が多く、円滑に物流を進めることが難しいです。

上記のように、物流市場の拡大にインフラ整備が追いついていない現状がありますが、物流発展に伴うインフラ事業も需要が高まっています。
課題という見方もありますが、伸びしろとも捉えることができるためインドの物流に注目が集まっているのです。

■日本企業もインド物流へ

拡大を続けるインド物流に対して、日本の物流関連企業の注目も集めています。

日立物流は2019年度から2021年度までの中期経営企画として、インドを欧州・米国と並ぶ物流強化地域として挙げており、インドを中国に並ぶ巨大マーケットと見て、複数の倉庫を作り企業向けの物流網を築く予定です。

また、物流機器大手ダイフクはインドの物流機器メーカーのヴェガ・コンベヤーズ&オートメーションを買収し、現地での生産体制整備に乗り出しています。
ダイフクは搬送装置や自動倉庫に強みを持っており、インド市場においても2017年に34億円と、前年比1.4倍の売上高を記録しています。

■世界最大級の注目を集めるインドの物流事情

インドの物流市場の拡大は、広大な国土と膨大な人口が大きな要因であり、その反面課題も多く残っています。
人口増加に伴い、物流市場も予想を上回る拡大を見せ、世界の物流関連企業が注目し参入しています。
今後も成長を続けるインドの物流市場から目が離せませんね!

■おまけ:インド人おすすめグルメ

インドから日本へ来たばかりのチャンドニです。日本の企業で働いています。料理がとても辛い国から来た私が日本で生活できるのかなって何度も自問自答しました。笑笑笑笑。でも一緒に働いている上司や仲間に色々な美味しいものを食べさせてもらい、食べ物の好き嫌いのある私が全く食べれないと思ったもの「豚肉、牛肉」も簡単に食べられました。その中でも油淋鶏とラーメンは頭が飛びそうなくらい美味しかったです。また、日本のラーメンはインドで食べたラーメンとは味や栄養のバランスが全然違い、美味しかったです。「全く辛くない食べ物」のイメージがある日本でも、自分の口に合うものを見つけることはそこまで難しくないです。
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日本流通新聞 トラックマンジョブ