スマートフォンやカーナビ、車内での会話など、運転中に「ちょっと目を離す」行為は誰にでも起こり得ます。しかし、わずか数秒のわき見が重大事故を招くリスクをはらんでいます。
この記事では、わき見運転の定義から違反点数や反則金などの罰則、実際に起こる事故のリスクや有効な対策まで、ドライバーが知っておくべき情報をわかりやすく解説します。
わき見運転とは?どこまでがアウト?
「わき見運転」とは、運転中に視線や注意を進行方向から外し、周囲の交通状況を把握できていない状態を指します。
以下のような行為は、すべてわき見運転に該当する可能性があります。
■ よくあるわき見行為の例
スマートフォンを操作する(通話・SNS・地図アプリ等)
カーナビやラジオの操作に集中
車内での会話や後部座席の子どもへの対応
看板や景色など、運転以外のものに意識が向く
一見些細に見えるこれらの行為が、法的には「安全運転義務違反」として処罰の対象となります。
わき見運転の罰則|違反点数と反則金は?
わき見運転は、道路交通法第70条「安全運転の義務」に違反する行為です。
違反した場合、以下の行政処分が科されます。
車種 違反点数 反則金
普通車 2点 9,000円
大型車 2点 12,000円
二輪車 2点 7,000円
原付 2点 6,000円
※スマホの使用などが原因で事故を起こした場合、点数や罰金だけでなく刑事罰(過失運転致死傷罪など)が科される可能性もあります。
わき見運転が招く事故リスク
わき見の怖さは、自分が気づく前に車が数十メートル進んでしまっているという点です。
■ たった2秒間のわき見で進む距離
時速60kmの場合:約33m
時速80kmの場合:約44m
この間、ブレーキも回避もできず、前方の車両や歩行者に気づけないまま衝突することがあります。
警察庁の統計では、わき見が関与した交通事故は追突・車線逸脱・歩行者事故の大きな要因になっています。
わき見運転の防止対策|今すぐできる4つの習慣
スマホは運転前にマナーモード or 自動ロック
通知音や着信表示で気が散るのを防止
ナビや音楽は出発前に設定しておく
運転中の操作は極力控える
ドライブレコーダーの装着
運転への意識向上&万が一の証拠確保にも有効
長距離運転ではこまめな休憩
集中力の低下はわき見を招く第一歩
まとめ|「一瞬のわき見」が取り返しのつかない結果に
わき見運転は、「ほんの一瞬だから大丈夫」という油断から始まります。
しかし、現実にはその一瞬で人の命を奪う事故が発生しているのが現状です。
違反点数2点・反則金最大12,000円の行政処分に加え、事故を起こせば人生を左右する責任が問われます。
ハンドルを握るすべての人が、「わき見をしない」意識を持ち、安心・安全な交通社会を守っていくことが大切です。
コメント