物販系BtоC21・7%増、経産省20年度EC市場調査

物販系BtоC21・7%増、経産省20年度EC市場調査

経済産業省が発表した2020年度の電子商取引に関する市場調査結果によると、国内のBtоC−EC市場規模は物販系分野が12兆2333億円(前年度比21・7%増)と巣ごもり消費の傾向を受け大幅な伸びを示した。EC化率は8・08%(前年比度1・32ポイント増)となった。
  物販系の内訳をみると、「生活家電・AV機器・PC・周辺機器等」2兆3489億円(前年度比28・8%増)、「衣類・服装雑貨等」2兆2203億円(16・3%増)、「食品、飲料、酒類」2兆2086億円(21・1%増)、「生活雑貨、家具、インテリア」2兆1322億円(22・4%増)の割合が大きく、これらの上位4カテゴリー合計で物販系分野の73%を占める。全カテゴリーで市場規模が大幅に拡大した。
  EC化率では、「書籍、映像・音楽ソフト」42・97%、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」37・45%、「生活雑貨、家具、インテリア」26・03%が高い値を示す。家電や機器等は製品仕様が明確で、事前調査(探索)で内容や特徴を理解しやすいこと、家具・インテリアも詳細なニーズがあり、売り場や在庫の制約がないECとの相性が良いことなどをあげている。
  物販系分野以外では旅行サービスなどサービス系分野が4兆5832億円(前年度比36・1%減)と落ち込み、オンラインゲームや動画・音楽配信などデジタル系分野が2兆4614億円(14・9%増)といずれも感染拡大の影響を受けた。これによりBtоC−EC市場規模全体では19兆2779億円(前年度比0・4%減)とほぼ横ばいだった。

巣ごもり消費で大幅増

また、CtоC−ECの市場規模は1兆9586億円(前年度比12・5%増)と推計した。BtоC市場同様に外出自粛により物販系が拡大したことに伴い利用者も増加した。
  一方、BtоB−EC市場規模は前年度比5・1%減の334・9兆円と同調査開始以降初の前年割れ。EC比率は33・5%(前年比1・8ポイント増)と増加傾向で商取引の電子化が引き続き進展している。

提供元:日本流通新聞×foredge

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