新スマート物流本格化、セイノーHD、エアロネクスト

新スマート物流本格化、セイノーHD、エアロネクスト

セイノーホールディングス(田口義隆社長)とエアロネクスト(田路圭輔CEО)は、ドローン配送を含む新スマート物流「SkyHub」の社会実装を進める山梨県小菅村で1日からサービスを本格的に開始した。オンデマンド配送サービス専門コンビニ (Stоre)と、地域の商店と連携した買物代行・配送代行サービス(Delivery)。

ドローン配送実運用、山梨・小菅村で

両社は1月に無在庫、無人化を実現する新スマート物流の事業化へ業務提携、既存物流とドローン物流の接続を標準化しオープン・パブリック・プラットフォーム(ОPP)型サービスモデルの構築を進めている。昨年11月にエアロネクストが社会実装へ連携協定を締結した小菅村でプロジェクトを始動。4月からドローン配送と買物代行サービスの試験運用を開始し、検証を重ねてきた。
ドローン配送は、橋立地区に設置したドローンデポを起点に約600㍍離れた川池地区のドローンスタンドへのルートを開設し、1日2便・週3日からスタート。現在定期配送ルートは村内8地区のうち4地区5ルートが開設され、旅館の屋上も含まれる。
10月末までの実績はドローン配送190回、買物代行サービスは375回。半年間の検証期間を経てサービスの有償化と定期化をスタートした。
●オンデマンド配送と買物代行
「SkyHub Stоre」はアプリから食料品や日用品を最短30分前まで注文ができる。ドローンデポのダークストア化の取り組みでもあり、デポに購買実績に基づき予測し、品揃えを充実、ニーズに合わせて最適な手段で配送する。
小菅村では300アイテムから商品を選び、30分間隔に設定された16スロットの配送枠から配送希望時間枠と配送先のドローンスタンドを選択して注文。配送料は300円。天候などの事情でドローン便が難しい場合は陸上配送で届ける。
「SkyHub Delivery」はアプリで買物した地域の商店やスーパーなどの商品や飲食店の出前が希望日時に個宅に届く買物代行・配達代行サービス。地域の商店のDX化支援の取り組みでもある。
小菅村では近隣地元スーパー約1000アイテムから商品を選び、2時間間隔に設定された時間枠から希望時間枠を選択して注文。配送料は300円。当面は正午までの注文を当日中に届ける。
両社は「SkyHub」のモデルを全国の過疎地域に展開する考えで、8月に包括連携協定を締結した北海道上士幌町では10月に日本初のドローン宅配も含む複数の実証実験を実施。11月には上士幌町でも具体的な活動を開始する予定。

日本流通新聞 トラックマンジョブ