【物流日記】世界最大級のコンテナ船入港 日本の海運事情

【物流日記】世界最大級のコンテナ船入港 日本の海運事情

地球温暖化対策としてCO2排出量の削減は急務であり、運輸部門のCO2排出量は日本全体の約2割になりますが、そのうち9割は自動車が占めています。
CO2削減に向けてさまざまな取り組みを行っていますが、モーダルシフトと呼ばれるトラックによる幹線貨物輸送を、海運または鉄道に転換する取り組みが注目を集めています。
今回は日本の海運について海上コンテナ船や、貿易の窓口である港湾についてピックアップしました!

コンテナが普及したのは1960年代からのことであり、1956年マルコム・マクレーンが、中古軍用タンカー改造によりコンテナ船を用意し、ニュージャージー州ニューアークからテキサス州ヒューストンまで58個の金属製コンテナを積んで運航したことが現在の海上コンテナ輸送に繋がったとされています。
海上コンテナは世界の貿易や物流、現在までのサプライチェーンに影響を与え、今日の経済活動や消費活動の基盤となっています。

海上コンテナとも呼ばれる輸送コンテナは、国際的に標準化された輸送コンテナを用いることで、輸送単位の物品を組み替えることなく、鉄道車両、トラック、船舶、航空機などの異なった輸送機関を複数組み合わせて運ぶことが可能になります。
この輸送形態はことをインターモーダル輸送(複合一貫輸送)といいます。

コンテナ船は年をおうごとに大きくなり続けており、2021年3月14日に世界最大級のコンテナ船である「MSC ISABELLA」(全長約400m、船幅61m、最大積載数2万3656TEU)が横浜港南本牧ふ頭MC3・4に入港しました。
これまでに日本に寄港した最大のコンテナ船は、横浜港に2019年3月に寄港した「MSC ELOANE」(最大積載数1万9462TEU)でした。

なぜ世界最大級のコンテナ船の寄港が可能になったかというと、横浜港南本牧ふ頭MC4コンテナターミナルは、MC3との連続バースとして、2020年8月7日に暫定供用し世界最大級のコンテナ船に対応可能となったからです。
横浜港南本牧ふ頭MC3・4は水深18m、延長900mの国内最大水深を有する高規格コンテナターミナルとなります。

日本の貿易総額としては東京港、名古屋港、横浜港、大阪港、神戸港の主要5港が全体の約半分の割合を占めています。
2020年の総貿易額は東京港が162,190億円となり、日本の港湾で最大の取引額となります。
2019年は名古屋港の総貿易額が日本最大となり、また取扱貨物量では、名古屋港が168,547,742トンで日本最大となります。
わが国の貿易に占めるトン数ベースにおける海運の割合は輸出入合計で99.6%となり、海運はわが国の貿易に不可欠な輸送手段となっています。(2019年時点)

いかがでしたでしょうか?
コンテナ船の発展と海運も含め物流業界の皆様のおかげで、私たちの生活が支えられていることを再確認することが出来ました。

今後も「物流たまてばこ」のコンテンツとして、モーダルシフトや物流業界に関わる最新情報を発信していきますのでチェックしてみてくださいね!

日本流通新聞 トラックマンジョブ