無人宅配ロボ公道実証へ、ZMP

無人宅配ロボ公道実証へ、ZMP

ZMP(谷口恒社長)は、無人宅配ロボット「デリロ」の公道走行による実証実験の準備を進めている。東京都中央区佃エリアをモデル地区に今秋にも実施予定だ。 
国の未来投資会議では「低速・小型の自動配送ロボットについて、遠隔監視・操作の公道走行実証を年内の可能な限り早期に実行する」(5月14日)としており実用化への動きが活発化している。
同社は2016年に無人配送ロボットを開発、各ケースを想定した走行実証を行い、機種も改良を重ねてきた。
公道走行には宅配事業者、スーパーやコンビニなど事業者との調整とサービスフローの構築、地域住民の理解・調整、保安基準の緩和申請・認定、道路使用許可申請・受理が必要となる。現在各事業者参画のもと具体的なサービスフローを調整中。管理組合、町内会などに説明しており、保安や道路使用認可も秋口までに承認される見通しという。
実証実験は効果検証を効率的に行える高層マンション群エリアとし、現地事業者の協力を得て実用化に直結する検証を行う。1つのロボットで1店舗から1配達先への単純配達だけではなく、より収益性のあるモデルとして、複数店舗から複数ロボットで複数配達先への配送も行う。
一方、サービス事業者が直面する課題は充電運用、保管場所、メンテナンス、保有維持管理費などとし、ガソリンスタンドやコンビニなどを中継ステーションに、地域の宅配事業者や小売店・スーパーなどが「デリロ」を共有する運用で負担を軽減する検証も行う。
将来的な実用化には自動走行ロボットが法規制の新たな位置付けとして整理されることになるが、今年度は「道路運送車両法の保安基準」における既存車両カテゴリーの基準に合わせ、一部基準緩和の認定と道路使用許可を取得する。原動機付自転車がベースとなる保安基準となる。

提供元:日本流通新聞×foredge

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