国産「空飛ぶクルマ」実用化へ

国産「空飛ぶクルマ」実用化へ

国土交通省は10月29日、SkyDrive(東京、福澤知浩CEО)が開発中の“空飛ぶクルマ”について、国内で初めて航空法に基づく型式証明申請を受け付けたと発表した。今後、開発の進捗に合わせて航空機の安全性や環境適合性に係る審査を進める。

SkyDriveが型式証明申請、25年サービス開始を

空飛ぶクルマは、都市の渋滞を避けた通勤、通学や通園、離島や山間部での新しい移動手段、災害時の救急搬送や迅速な物資輸送などの新たな交通手段として期待される次世代の航空モビリティ。
 政府は「空の移動革命に向けた官民協議会」を設け、空の移動革命に向けたロードマップを取りまとめ、事業者によるビジネスモデルの提示や、飛行の安全性の確保等へ環境整備を進めている。
 型式証明は機体の設計が安全性や環境適合性の基準に適合することを国が審査、検査する制度。
初の申請受け付けにより空飛ぶクルマの実用化が前進する。
 SkyDriveは2018年設立、愛知県豊田市に開発拠点を設け、「空飛ぶクルマ」(電動・垂直離着陸型航空機=eVTОL機)の開発や「物流ドローン」などの開発・設計・製造・販売を行う。
 空飛ぶクルマの開発では国内唯一、有人飛行試験を実現し、官民協議会の構成員として制度設計にも関与。2025年に大阪ベイエリアでのサービス開始を目指している。
30kg以上の荷物を運搬可能な物流ドローンは山間部を中心とした作業現場で活用されている。
 福澤CEОは空飛ぶクルマの型式証明申請受理に際して「政府・国交省と連携を深めながら、安心安全な機体開発を進める。様ざまな機関や企業の支援もいただきながら事業開始を目指す」とコメントしている。

日本流通新聞 トラックマンジョブ