物流eVTOL機で実用性証明 ヤマトHD サイクロテックと共同研究

物流eVTOL機で実用性証明 ヤマトHD サイクロテックと共同研究

ヤマトホールディングス(長尾裕社長)は、サイクロテック(本社=オーストリア・リンツ)と行ってきた「強風下でも狭い土地に正確に着陸できる中型eVTOL(電動垂直離着陸)航空機の成立性に関する共同研究」について、成果を白書にまとめ12日に公開した。
ヤマトHDが開発した貨物ユニット「PUPA(ピューパ)701」と、サイクロテックが実用化した推進システム「サイクロローター」を中核技術として2021年3月から研究を進めてきた。
「PUPA701」は、ヤマトHDが現在活用を検討する物流eVTOL機に限らず、他の先端的な無人航空機にも搭載可能な貨物ユニット「PUPAシリーズ」の1つ。 機体から貨物ユニットを簡単に着脱できる設計で、陸上においても安全で効率的なオペレーションが可能となる。
eVTOLの推進力を担う 「サイクロローター」は、コンパクトな設計でありながら瞬時に偏向推力を生む特徴を持ち、垂直離陸から水平飛行への自然な推移や高い機動性をもたらす。電動サイクロローターを応用することで、運用に合わせて柔軟に機体を設計できる。
今回、物流eVTOL機で 「サイクロローター」利用の有効性と実用性を理論上証明した。
今後、ヤマトHDでは空の領域を活用したさらなる高付加価値のビジネスモデル構築を計画、促進する。サイクロテックは引き続き 「サイクロローター」の要素技術を高め、広く機体メーカーや運用者に提供していく。

提供元:日本流通新聞×foredge
By:物流たまてばこ

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