DHL SAFでCO2削減 日本でも本格導入
DHLジャパン(本社=東京・品川区、トニー カーン社長)は、DHLエクスプレスが12日から、再生航空燃料(SAF)を使用し二酸化炭素(CO2)排出量を削減できる業界初の輸送サービス「GoGreenPlus(ゴーグリーン・プラス)」を日本で本格的に始めたと発表した。
SAFを従来の航空燃料に混ぜて使うことで、CO2排出量を最大8割減らせるという。DHLエクスプレスは8億㍑のSAFを購入する契約を結んでおり、米国やイタリアなど4空港から離着陸する貨物機で使っている。2030年までに航空輸送に使う燃料の3割をSAFに切り替える方針だ。
「GoGreen Plus」は発送する貨物量に応じてDHLが購入するSAF費用の一部を荷主が負担するもので、荷主が上乗せ料金を支払えば二酸化炭素排出量を減らせる。このサービス使用によりSAFへの投資が行われ、ロジスティクスセクター自体の排出量削減が可能になる。荷主にとってのスコープ3の温室効果ガス排出量を削減する。
新サービスは3種類のプランを用意し、CO2排出量削減の証明書発行や削減量などを選べる。距離や貨物の状態や時期による変動するが、「ベーシックプラン」では貨物650㌔㌘で1㌧のCO2を削減したと見なされる。3プランのうち利用する度に申し込む「都度課金プラン」のみ、5月から先行している。
*「スコープ3の排出量」とは 企業自身が所有・管理する施設などからの直接排出(スコープ1)や企業が直接調達する他社からの電気、熱、蒸気などの間接排出(スコープ2)以外のもの、つまり下流の輸送や流通を含む企業のサプライチェーンにおける全ての温室効果ガスの排出量を指している。