NX総研 外貿コン輸出プラスに 国際貨物輸入、円安など下押し
NX総合研究所がこのほど公表した2023年度の国際貨物輸送量見通しによると、外貿コンテナ貨物では輸出が2年ぶりにプラス転換する見込み。前年度比2・0%増の473万8千TEU(実入り)を予測する。
品目別では、建設機械・産業機械等の一般機械や機械部品において海外の設備投資需要が底堅いことから堅調な荷動きになると考える。今年度下期にかけ増勢拡大を続けるとした。一方で世界経済の回復鈍化や中国の生産・消費回復の後ずれなど下振れリスクも多い。
外貿コンテナ貨物の輸入は、前年度比1・1%減と2年連続マイナス見通し。物価上昇と円安基調による下押しが継続するとみている。個人消費が伸び悩み食料品・衣類等の消費財は低調な動きになると予測する。
国際航空は輸出入とも減
国際航空は輸出と輸入いずれもマイナス継続となりそうだ。前年度比7・1%減の221万1千㌧余を見込む。
輸出では、半導体関連(電子部品・製造装置)が製造装置等の対中輸出規制を受けて年内は低調な動きになる。自動車部品は、車載半導体不足の緩和に伴う生産回復やEVシフト関連需要の拡大で復調する見込み。
輸入は、消費財が物価上昇・円安基調による下押しが続き、前年度水準をさらに下回る見通し。生産財は部品・部材類の調達が回復する。生産拠点の国内回帰や調達先の分散効果が出てくる。