Gマーク車両台数が50%超に 安全運行励行のトラック、さらなる拡大を
Gマーク(安全性優良事業所)の事業所数は2020年度の認定により全国2万7065事業所、全てのトラック事業所の31・3%を占め、車両台数では50・5%と過半数を超えた。国土交通省によると、事業用トラック1万台あたりの事故件数について、Gマーク認定を取得したトラックは取得していないトラックと比較して半数以下となっている。事故の少ないGマークのさらなる拡大が期待される。
Gマークは全日本トラック協会(坂本克己会長)が認定する評価制度。トラック運送事業者の交通安全対策で、事業所単位の取り組みを評価し、一定の基準をクリアした事業所を認定するもの。2003年7月から開始された。
認定事業所数と車両台数の推移はグラフの通り。年々右肩上がりで推移し、事業所数ベースでは前年度で3割を超え、台数ベースでは今年度で5割を超えた。事業者数ベースでは全体の19・5%とほぼ2割に該当する。
2020年度の認定については新型コロナウイルス感染拡大の影響もあったが、新規・更新を合わせて9495事業所の申請があり、9296事業所を認定した。
今年度認定事業所の内訳は、新規申請1599、初回更新1414、2回目1820、3回目1939、4回目1127、5回目1397の計9296事業所となる。これに16−19 年度に認定した1万7769事業所と合わせて2万7065事業所となる。
Gマークの都道府県別の認定状況は表の通り。
事業所数では愛知の1802が最多で、以下大阪1708、埼玉1607、東京1602、神奈川1344となっている。
認定取得率は宮崎の46・9%が最も高い。次いで新潟46・8%、佐賀41・5%、長野40・6%、滋賀39・9%。エリアで高いのは北陸信越の41・3%。低いところでは都道府県別で10%台が沖縄で11・5%。ほか14都道府県が20%台となっている。
また、5両以上事業所数の認定取得率をみると、
こちらも宮崎の53・2%が最も高く、以下新潟51・7%、島根51・3%、山梨46・2%、佐賀45・8%となっている。
国交省が2019年の事業用トラック1万台あたりの事故件数をとりまとめたところ、Gマーク認定トラックは乗務員に起因する事故発生件数が4・0件(未認定8・6件)、重傷事故以上の事故件数が2・1件(同5・9件)、死亡事故件数が1・0件(同2・8件)と半数以下となっており、安全運行を励行するGマークの拡大が着実に事故防止になっていることが分かる。
全ト協では今後も引き続き認定事業所の一層の拡大に向けて、荷主や一般に対するGマーク制度の周知、認定事業所のインセンティブの拡充、巡回指導時における普及促進を図る。
提供元:日本流通新聞×foredge